Trivial Journal のこと

2021.1.15

Trivial Journal(トリビアル・ジャーナル)というのは昔書いていたウェブ日記のタイトルで、「些末な記録」とか「つまらない日記」みたいな意味だ。子供の時からくだらない豆知識みないなことだけはよく知っていたので、そういう自分の気質を自嘲的に表したタイトルでもある。

日記を書いていたのは2001年くらいからで、もともとはLinuxの勉強をするために自宅サーバーを立てて、Linuxを通じて知り合った友人・知人にウェブスペースを無償提供していたことから始まった。
当時はまだブログという言葉はなくてウェブ日記というのが一般的な呼び方だったが、Linux界隈では「はいぱー日記システム(HNS)」というPerlで書かれた日記システムがよく使われていて、初代Trivial JournalもHNSで動いていた。当時、ウェブ日記は今でいうSNSの役割を果たしていて、自分用の記録でもあったが、友人同士がお互いの日記を巡回しあって近況を語り情報交換をするためのツールでもあった。

30歳を過ぎ右も左もわからずに憧れだけでLinuxを学び始めたが、帯広という北海道の地方都市でLinuxの勉強をしようと思っても教えてくれる人はどこにもいない。Linuxの地域コミュニティが活発な頃だったので北海道Linuxユーザーズクラブというコミュニティがあり、そこにジョインしたもののメンバーのほとんどは札幌在住。彼らと日常的にコンタクトを取る手段はメーリングリストが主体となっていたが(IRCについては別に書く)、メーリングリストでは他のメンバーがどんな生活をしているのかまではわからない。その点、ウェブ日記は向こうの仕事や生活の断片がちらちらと見えて面白かった。また、こちらから日記を巡回し閲覧してまわるだけではなく、Linuxを学んでいく上での疑問点やエディターの使いこなしのノウハウなど知りたいことを書いておくと上級ユーザーから親切なコメントをつけてもらえるのがやたらに嬉しかった記憶がある。

年頭の目標として社内向けブログを書き始めることにしたのだが、スタッフからウェブサイトの更新が滞っているからどうせならと言われて外向けにちょっと書き直したものを公開することになった。ついてはLinuxを学び始めた頃の気持ちに戻りたくて古い日記のタイトルを掘り起こした次第である。ご笑覧いただければ幸いだ。